視点

美香りんの日記を読んでいて、私はすごく恵まれた環境に育ったんだと、しみじみ思いました。

うちのかーさまは料理学校の先生になれる程の腕前を持っているらしく、小さい頃から出来合いの物というのを食べた事があまりなかった。

土曜、学校が終わって家に帰れば、お昼ご飯用に蒸しパンやホットケーキ。
お弁当には、甘い衣のサツマイモの天ぷら。しかも、一緒に食べる子の分まで持たされていた。

コロッケの時は一緒にジャガイモを丸め、餃子の時は、一緒に具を包まされた。

とーさまが幼い時に両親を亡くしているので、うちの味は、かーさまオリジナルで、まぁ、ばーちゃんの味も少しはブレンドされているような気がする。(特に、納豆in砂糖　や　卵焼きinマヨネーズ）

とーさまはかーさまの味に染められてしまったんだそうです。

新聞の切り抜きや、テレビのレシピ、レシピ本、いろんな物で、オリジナルなおかずを作るかーさま。

創作すぎて、わけのわからないものが食卓にお目見えすることも多々あったけど。

私はそんなかーさまの背中を見ながら、食卓で宿題をする子だったので、しないでも自然と料理の作り方を覚えたのかもしれない。

実際、板前と付き合うまで、料理なんてまーったくしなかったんだもの。（包丁嫌い）

でも、いざ作らなきゃいけないって時には、なんとか人の食べれるものを作れたような気がしてます。

蛙の子は蛙というけど、料理でストレス発散をしていた私は、やっぱりかーさまの子なんだと思う。

ただ、家の台所はかーさまの物で、私やねーさまが使うのを極端に嫌う。

なので、私はかーさまのいる時は家で料理を作らない。

何もしないとブツブツ言われるけど、かーさまがそうしてしまっている。

料理だけじゃない。

いろんな事がそう。

私がする前に何でもやってしまう。

で、ブーブー文句を言われる。

自分で出きることは、なるべくなら自分でやりたい。

最近そう思っていた。

でも、私はちょっと勘違いをしていたみたい。

今度、素直に「ありがとう」って言ってみよう。