言葉は悪いですけど、

私はこの「じじぃ」と愛情と尊敬を持って呼べる人がいる。

それは、幼少の頃からかかりつけている、内科の先生。

もうそろそろ80歳近いのではなかろーか?

実際の年は知らないが、私が幼い頃からすでに「じじぃ」だった。

じじぃの病院は実家と同じ市内にある。

しかし、市の端と端。

車で通っても20分はかかる。

私は実家に住んでいなかった頃も、体調が悪いのにわざわざ1時間を掛けてじじぃの診察を受けに行っていた。

じじぃの私のカルテを見ての第一声はいつもこう

「あんた、まだ苗字がかわっとらんやんね」

私も負けずに

「じじぃ、まだ生きとった?」

するとじじぃ

「あんたの子供の顔を見るまでは、死んでも死にきれん。心配で心配で・・・」

とこんな調子。

ここの病院の看護婦さん達も、私の幼い頃から入れ替わりがなく、

じじぃと私のやり取りをまた始まったとばかりに

「あーんなにちぃちゃかったのが、こんなおばさんになったちゃけんねぇ〜」

とじじぃの加勢をする。

「ぐっ・・・・。」

4対1ではかなわない。

具合が悪くて死にそうになってても、この会話だけは、ここ7.8年続けられている。

小さい頃は注射が嫌で、泣いて逃げ出そうとしたり、じじぃが内診してる途中でじじぃに「げー」したこともあった。

とーさまとかーさまが二人して寝込んだとき、休みだったじじぃに無理を頼んで病院を開けてもらったこともある。

約30年ずーっとかかりつけているこの病院。

家族ぐるみでお世話になっている病院。

いろんなことがありました。

盲腸で腹膜炎を起こしかけてた私を患者ほっぽらかして、外科へ連れて行ってくれたなんてことも。

3年前牡蠣焼きを食べに行って、牡蠣にあたって、おなががぴーぴーになって死にそうになっている私に

「風邪やねぇ。」

と診断した。

「いやじじぃ、あのね昨日牡蠣焼き食べに行って多分牡蠣が悪かったと思うっちゃけど?」

「あぁぁ、牡蠣はうまいねぇ。何処まで食べに行ってきた?」

などと、のんきな診察をするくらいヤブ医者だけど(汗

出してもらう薬の量が半端じゃない量としても、いたーい注射を打つときの看護婦さんがめっちゃ嬉しそうでも・・・・。


いまさら、他の病院に行こうなんて思えない。


しかし、町の小さな開業医。

じじぃには後継ぎがいない。

「じじぃ、いつまでも長生きしてよね。
そして、私の子供もちゃんと診てくれなきゃダメだよ。」

最近はそんな風に思いながら、病院の診察室を出る私です。

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